感染症や自然災害が発生したときに、コールセンターがテレワーク(在宅勤務)を導入していれば事業を継続が容易になります。
しかし「テレワーク(在宅勤務)を導入するのは大変そう」「何から手を付けたらよいかわからない」と感じることがあるかもしれません。
今回は失敗しないコールセンターへのテレワークの導入方法を解説します。
この記事を読むことで、テレワーク導入を効率的に行うために役立つポイントを知ることができます。
コールセンターへのテレワーク導入を失敗しないための5つの方法とは?
コールセンターにテレワークを採用することには多くのメリットがあります。
しかしテレワークの導入を短い時間で、低コストで実施するのは簡単ではありません。
そこでテレワークをスムーズにスタートさせるのに欠かせないポイントについて解説していきます。
(テレワークを導入すべき理由について「コールセンターがテレワーク(在宅勤務)を始める5つのメリット」をご覧ください)
方法1 現状把握
失敗しないために大切なのは、本当にテレワークへの移行が必要なのか、移行するならどの業務なのかを把握することです。業務によっては簡単にテレワーク化できるものもあれば、時間がかかるものもあります。
テレワーク化の優先順位を決めるためには以下の3つの点を考慮してください。
- 業務内容
- 使用しているシステム
- オペレーションの規模
初めてテレワークを導入する場合には上記の3点をまず考慮し、比較的時間を掛けずに簡単に移行できそうな業務を見極め、試してみるようにしましょう。
他社の導入事例
自社の現状把握のために、他社のテレワーク導入事例をチェックすることも参考になります。以下に参考にできるサイトを紹介しておきます。
・コールセンターの導入事例(チューリッヒ保険)
参考:「驚異の在宅勤務率95% コールセンターを“丸ごと在宅化”、チューリッヒ保険が移行できた理由」
・情報通信業のテレワーク導入事例
参考:東京テレワーク推進センター「テレワーク実践事例紹介」
・試験導入から本導入までの流れが分かりやすいサイボウズの事例
参考:「サイボウズの「テレワーク」に関する情報を公開します」
サイボウズが、2010年の試験導入から2018年の本格採用まで、どのようにテレワーク化に取り組んできたかがよくわかります。
テレワークの導入と運用が軌道に乗るまでには、数ヶ月から数年の時間がかかります。もし導入までの時間を短縮したい場合には、コンサルティング会社やコールセンターシステムのベンダーに依頼するとよいでしょう。
方法2 プランニング
プラニングをする際は下記の点を重点的に決めてください。
- 予算
- ベンダー選定
- RFPの準備
テレワーク導入に必要な予算を見極め、社内で承認を得ることが必要です。正確な予算額を知る上でベンダーの選定が大切になってきます。
必ず既存のベンダーと新規のベンダーの両方から情報を得るようにしてください。
現在のベンダーのシステムがテレワークに向いていないことがありますし、相場より割高のこともあります。別のベンダーの提案や見積もりを確認することで、短期間で低コストなテレワーク導入が実現するケースがあることを覚えておいてください。
ベンダーから役立つ情報を得るのに助けになるのがRFPです。RFPを用意するのに少し手間がかかりますが、自社が本当に求める提案を聞くには役立ちます。
ご相談はCBAへ
とりあえずテレワーク化についての情報が知りたい場合は、ページ下部にある「お問い合わせフォーム」からCBAへご相談ください。
コールセンターシステムのベンダーであるCBAは、自社でも15年に渡ってテレワークを実践してきました。テレワークを予算内で安全に始められる様々な製品を用意しています。
方法3 勤務システムの確立
テレワーク導入を難しくする課題のひとつは、勤務システムの確立ではないでしょうか。
コミュニケーターの勤怠管理、トレーニングシステムの確立が必要になります。トラブルが発生した際のサポート体制も用意しなければなりません。
勤務システムを確立するために役立つ3つのソリューションを紹介します。
- 勤怠契約の見直し
- ビデオ会議によるトレーニング
- チャットやビデオ会議ツールによるサポート
テレワークするコミュニケーターの勤怠管理は、契約の見直しによって解決できます。今までの稼働日数による給与支払いや月給制から、時給契約や完了案件の件数に応じた給与支払いへ調整することができるでしょう。
勤怠管理アプリを使うことで、コミュニケーターが働いた時間や案件を把握していけます。契約を見直すことにより、1日数時間しか仕事ができない主婦や学生、またコミュニケーターを副業としてしている人材をフォローできるメリットがあります。
コミュニケーターのトレーニングには、ビデオ通話が効果的です。ZOOMなどのビデオ会議を使いながらPDF化されたマニュアルを使って育成と教育を行っていけます。
マニュアルの項目ごとに動画を用意し、動画を見ながら各自が学んでいける環境を整えるのもよいでしょう。
トラブルが発生した際のサポートとして、チャットやビデオ会議ツールを使ったSVによる支援体制を確立してください。在宅コミュニケーターが勤務している間、チャットやビデオ会議を常時起動させておくなら、問題が起きてもSVが迅速にフォローできます。
方法4 情報共有場所の設置
コールセンターには様々な問い合わせが入ってきます。正確で迅速な対応をするためには、情報共有ができる場所を設置しておくことが大切です。
たとえば以下の情報をクラウドにアップしておくのはどうでしょうか。
- 対応マニュアル
- ナレッジ
基本的な対応マニュアルと、毎日の顧客対応で蓄積されるナレッジを共有できるようにしてください。
出社しているときは始業前のミーティングなどを用いて情報共有ができていました。しかしテレワークでは同じ方法を取れません。
もし情報共有の場所があれば、出社しているときと同じレベルで情報伝達ができ、高いサービス品質を保っていけます。
ナレッジの共有で注意すべき点は、後から参照しやすくできるようにすることです。キーワード検索ができるようにしたり、FAQ形式で情報を整理しておいたりしてください。
方法5 セッティング
セッティングとはテレワーク環境を整えることです。具体的には3つの分野においてセッティングが必要となります。
- コールセンターシステム
- ネットワーク設定
- 機器環境
テレワークに向いているコールセンターシステムを採用しましょう。おすすめなのはコミュニケーターが、顧客とSVの両方と円滑なコミュニケーションが取れるシステムです。
複数のシステムを立ち上げて顧客とSVとやり取りしなければならない環境だと、業務が複雑になってミスが出やすくなります。さらにインターネットの帯域が圧迫され、音声や画像が乱れることがあるので気をつけてください。
一つのシステムで全てをまかなえるコールセンターシステムがテレワーク向きです。
ネットワーク設定では、接続元のIPアドレスやポートの開放設定などを行っていきます。
機器環境はコミュニケーターが業務に必要なパソコン、ヘッドセットを持っているか確認してください。
テレワークをサポートするBright Pattern(ブライトパターン)
CBAが提供するBright Pattern(ブライトパターン)は、テレワークの導入がしやすいコールセンターシステムです。クラウドベースで提供されているため、導入が短期間ですむという特徴があります。
テレワークをスタートさせるのに必要な機能が提供されているので安心です。
もちろんBright Patternはオールマイティーな製品ではありません。各社の製品には異なった得意分野があります。この記事でも紹介したように、テレワーク導入で失敗しないためには、既存のベンダーによるシステムと新規ベンダーのシステムを比較することが大切です。
CBAではコールセンターシステム以外にも、低コストなソフトフォンの提供も行っていますのでお気軽にご相談ください。
Bright Patternについて詳しくは「BRIGHT PATTERN とは」をご覧ください。
最後に
コールセンターへテレワーク(在宅勤務)を導入する場合、失敗しないためには現状を正確に把握しましょう。予算やベンダー選定におけるプランニングや、在宅コミュニケーターの勤務システムも新たに確立する必要があります。
在宅勤務するコミュニケーターのために、情報共有場所を設置したりテレワーク環境をセッティングしたりすることも大切なポイントです。
「テレワーク化を推し進める企業に置いていかれたくない」と感じるかもしれませんが、試験導入や一部の業務から導入してみることで段階的に始めていけます。
今からテレワーク化を始めて、機能的で次世代に対応できるコールセンターを実現していきましょう。
Bright Patternについて3分の動画でご覧いただけます。