社内に仕事が山のようにある時、最初にするのは「仕事を分割してひとりひとりに割り振る」ことです。コールセンターではお客様からのコールを、「いかに効率よく、どのオペレータにも振り分けていくのか」が、パフォーマンス改善のコツと言えます。スキルに応じて、また作業量に応じて上手に通話を振り分けることができれば、同じ人員であってもパフォーマンスは大きく変化することになります。この処理をつかさどる司令塔となる機能のことを、PBXの用語では、”ACD”(Automatic Call Distribution)と呼びます。

ACDの種類

一斉着信、リングオール(ringall)

すべてのオペレータの電話機を同時に鳴らします。この場合、早く受話器を上げた(オフフックした)人が勝つことになり、反射神経の良い人がいつもコールを受けることになるかもしれません。

無作為、ランダム(random)

すべての電話機を無作為に鳴らす振り分け方法です。といっても数学的に散らばるように順番を選択していきますから、これでも思った以上に平均的にコールが分配されます。でも、場合によっては、最後に通話していた人にもういちど電話が最初にかかってくるということもあるかもしれません。

リスト順、ラウンドロビン(シーケンシャル)(round robin)

順番に電話機を鳴らしていく方法です。リストの順に、エージェントに順番に電話がかかります。新しいお客様から電話がかかってきた場合、リストの最初から鳴らすのではなく、前回通話したオペレータの次から一巡するようなモードがあれば、そちらのほうを選びましょう。コールセンターでは、この方法がいちばん、素直に問題なく運用できる場合が多いと思われます。

最小通話数、待機時間(leastrecent)

最後に通話をしたのがいちばん昔になっている人に通話を振り分けようとする方法です。一見、いちばん公平にコールを分配できそうですが、問題も発生しやすいのがこの方法です。例えば、電話機にはDND(Do Not Disturb、只今応答不可)という設定があり、「電話を鳴らせるようなステータスに見えるが、通話を送ろうとするとすぐに拒否する」という動作をさせることができます。このモードの電話機があると、「最後に通話したのがいちばん古いが、毎回すぐに切れてしまう」ということになるので、お客様からのすべての通話が、まずこのオペレータの電話機を鳴らしてから次に進む、ということにもなりかねません。そうなると、お客様に余分なおまたせ時間が発生したり、すべてのコールが同一電話機に集中して、コールセンター全体のパフォーマンスにも影響を与えかねません。使用中のPBXの動作をよく検証してから使用する必要があります。

呼数

受けたコール数がいちばん少ないオペレータに着信する、というものです。オペレータがシフト制で勤務する場合などには、最後に業務を開始したオペレータがいちばん呼数が少なくなるため、うまく機能しません。すべてのオペレータが同時刻に業務を開始する場合などには使用できるかもしれません。