コールセンターのオペレーターは、PCの中にインストールされたソフトフォン(電話機)を使って話をする場合がよくあります。そのソフトフォンは、会社のPBX(電話交換機)につながり、そこから各電話キャリアに物理的な電話回線やインターネット回線などによって接続されています。PBX部分については、Asterisk(アスタリスク)やFreeSwtich(フリースイッチ)をはじめとするオープンソースのものもありますし、最近ではクラウドサービスも非常に多くなってきました。PBXについてはあらためて記事にしたいと思います。今回はソフトフォン部分についてご紹介しますが、この技術については10年以上にわたって各社から様々な製品が発表されており、フリーウェアのものも少なくありません。今回は、歴史的に有名な定番ソフトフォンから、各種の面白いソフトフォンまでご紹介します。

【PR】通話録音機能のついたコールセンター向けソフトフォン RecTel(レクテル)
恐縮ですが、ひとつうちの製品をまず紹介します。コールセンターで必要となる通禄をはじめとして、任意のHTTPリクエスト用のボタンを作る機能、かゆいところに手が届く各種の機能が追加された製品となっていますので、もしよろしければご検討ください。
https://softphone.cba-japan.com/rectel/

【1】CounterPath(カウンターパス)社のX-LITE(エックスライト)、Bria(ブリア)
https://www.counterpath.com/x-lite/
https://www.counterpath.com/bria/
ソフトフォン黎明期から長年にわたって安定した人気を誇る定番ソフトフォンです。無料版がX-LITE、すべての機能が使える有償版がBriaというブランドになっています。無料でも基本機能はしっかりと動き、様々なネットワーク環境でも安定して動作する、という意味でコールセンター技術者必携のソフトフォンと言えるかもしれません。

【2】Zoiper(ゾイパー)
https://www.zoiper.com/
長年にわたり、X-LITEと人気を二分してきたのがこちらのZoiperです。私は個人的に電話らしいデザインの下記を長年利用してきました。
https://www.zoiper.com/en/voip-softphone/download/classic

現在はもっと”今風の”デザインになっています。
ちなみにZoiper社の代理店としてCBAでは長年、Zoiperファミリーを研究・販売してきた実績があります。
https://softphone.cba-japan.com/

【3】3CX VOIPフォン(スリーシーエッックス)
https://www.3cx.jp/voip-phone/softphone/
3CXは長年Windowsで動作するPBXを作っていることで有名でしたが、現在もPBXとは別にも動作するソフトフォンも公開されています。

【4】Jitsi(ジッシ)
https://desktop.jitsi.org/
インストール: https://desktop.jitsi.org/Documentation/InstallAndSetupOnWindows
変わった名前の開発プロジェクトですが、以前は “SIP Communicator”(シップコミュニケーター)という名前で公開されているプロジェクトでした。現在は、同時に多数の人がビデオ会議できるシステムJitsi Meet(ジッシミート)がコミュニケーションツールとして人気で色々なサービスに使用されるようになっています。

【5】PhonerLite(フォナーライト)
http://phonerlite.de/index_en.htm
かなりマイナーなソフトフォンですが、音質の評価に使える便利な機能がついているのでご紹介します。普通のソフトフォンにはない、ジッター、パケットロスなどの情報をリアルタイムに表示することができます。
http://phonerlite.de/statistic_en.htm

【6】linphone(リンフォーン)
https://www.linphone.org/products
こちらも昔から開発されているオープンソースのVoIPプロジェクトです。
下記にアーキテクチャーの紹介がありますが、様々なプラットフォーム(OS)で動作させるためのSDKの開発からはじめているプロジェクトです。
https://www.linphone.org/technical-corner/linphone

【7】FSClient(エフエスクライアント)
https://freeswitch.org/confluence/display/FREESWITCH/FSClient
IP-PBXを作るFreeSwitch(フリースイッチ)というオープンソースのプロジェクトがあります。FSClientは、「PBXそのものを電話機に見立てて、マイクとヘッドセットとダイアルパッドを付けたらソフトフォンになるんじゃないか」という発想で実装されているソフトフォンプロジェクトです。Embedded FreeSWITCH というものを使い、WPF/.NET 4.0で書いてある”ソフトフォン”です。PBXをまるごとソフトフォンにしてしまおう、というある意味「作れそうだから作っちゃった」という電話機なのは否めません。

【8】GreenJ(グリーンジェイ)
https://github.com/danleeb/GreenJ
すでにサイトは閉鎖されていますが、Github上でソースコードは公開されています。在りし日の昔の面影はWeb-Archiveなどに見ることができます。
http://web.archive.org/web/20120714065604/http://www.loremipsum.at/produkte/greenj/introduction/#en
このプロジェクトが秀悦だったのは、「通話処理部分はWindowsプログラムに担当させる。画面のインターフェイス部分はHTMLで作れる」という設計になっていたので、「ブラウザでコントロールできる電話機でありながら、仮にブラウザが落ちたとしても通話は切れない」というハイブリッドなソフトフォン設計だったところにあります。

【9】Microsip-PJSIPスタックを使ったソフトフォン
https://www.microsip.org/
PJSIPは一時期さかんに利用されていましたが、そのSIPスタックを使って今でもメンテナンスしながら公開しているのがすごい、と思うSIPフォンプロジェクトです。

【9】AGEphone for Windows
https://www.ageet.com/agephone
こちらは日本の株式会社ageetさんが開発されているソフトフォンです。マニュアルを確認すると「本製品は無料でご利用頂く事が可能ですが商用利用は不可となっております」となっていますのでご注意ください。「最小VoIPスタック」による開発製品だそうです。

まだまだ他にも色々ありますが、実際に「開発やコールセンターで使えそうな」ソフトフォンとしてご紹介しました。
弊社では、PJSIP2を利用したWindows用の、コールセンターに特化したソフトフォンの開発もおこなっており、納品実績もあります。独自機能を持ったWindows用のコールセンタープラットフォーム・ソフトフォンを作ることに関心のある方はどうぞお気軽にご連絡ください。