株式会社コミュニケーションビジネスアヴェニューは、2025年7月9日(水)から11日(金)まで幕張メッセで開催された「第37回 ものづくり ワールド 東京」内の「第3回 製造業DX展」に出展しました。
製造業の現場では今、人手不足や業務の属人化、技術継承の遅れなど、さまざまな課題が深刻化しています。こうした課題に対して、私たちは専門的な対応を現場の最前線に移管し、組織全体で早期解決を図る「シフトワークレフト」という新しいアプローチをご提案しました。
このレポートでは、今回の出展内容についてご報告します。
イベント概要

展示会名: 第37回 ものづくり ワールド 東京 (第3回 製造業DX展)
- 会期: 2025年7月9日(水)~11日(金)
- 会場: 幕張メッセ
- 弊社ブース番号: 11ホール【70-31】
出展内容
“解決するのに、移動はいらない。” をブースコンセプトに、AIとARを活用した「止まらない現場」を実現するソリューションを展示・紹介しました。
展示ソリューション

① AI・AR遠隔支援プラットフォーム「CareAR(ケアエーアール)」

現場作業員が遠隔地にいる熟練技術者から、AR(拡張現実)による視覚的で直感的な指示を受けられるリアルタイム支援ツールです。言葉だけでは伝わりにくい内容も正確に共有でき、迅速な問題解決をサポートします。
▶製品情報についての詳細はこちらをご覧ください。
② 生成AI業務支援ソリューション「GIDR.ai(ガイダーエーアイ)」

過去の対応履歴やマニュアル、映像データ、技術文書を学習し、現場作業員が自己解決を図るためのナレッジベースとして機能する生成AIです。トラブル発生時に、まず作業員自身での一次対応を可能にします。また、遠隔支援の映像データを蓄積し、再活用することもできます。
▶製品情報についての詳細はこちらをご覧ください。
「シフトワークレフト」を実現する統合ソリューション

弊社ブースでは、「CareAR」と「GIDR.ai」を連携させた「シフトワークレフト」ソリューションを展示しました。
「シフトワークレフト」とは、現場で起きたトラブルをベテラン技術者に尋ねる前に、まず自分で解決しようというアプローチのことです。
具体的には以下の3つの段階を経てトラブルを解決していく取り組みです。
ステップ1. AIに質問: 問題発生時に現場の作業員がAIボットに質問します。AIは蓄積された社内データから最適解を即座に提示します。
▼それでも解決しない場合は次のステップへ
ステップ2. ARマニュアルを参照: iPadなどを機械にかざすとARマニュアルが解決策を提示します。
▼それでも解決しない場合は次のステップへ
ステップ3. AR遠隔サポート: ベテラン技術者がARアノテーション(注釈機能)を使いながら遠隔でサポートします。サポートの様子は録画され、AIがデジタルマニュアル化して全社員へ共有します。

このサイクルによって、現場の自己解決率が向上するだけでなく、サポート記録がナレッジとして蓄積され、組織全体の業務効率化と技術力向上を促す好循環が生まれます。この「止まらない現場」を実現する仕組みに、多くの来場者さまから高い関心をお寄せいただきました。
来場者の声

実際にブースにお越しいただいた方や、デモをご覧になった方からは、次のようなコメントをいただきました。
- 「遠隔サポート内容を録画してナレッジ化するなんて、まさにやりたかったこと!」
- 「一次対応で終わらず、ナレッジとして活用できるのは新人教育のために良いね」
- 「CareARは海外メンバーと専門的なやり取りをするときに、ぜひ活用したい」
- 「スマートグラスを使って遠隔支援を実現していきたい」
- 「電話での現場サポートをARに置き換えたい」
- 「複数の工場のスキルギャップを、これなら解消できそう」
いただいたコメントの多くに共通していたのは、一度きりのサポート対応だけで終わらせず、そのやりとりを「ナレッジ」として蓄積し、組織全体のスキルアップに繋げていくという点への期待でした。
これは、単にAIに質問して答えを得るという段階から一歩進み、現場のやりとりそのものがAIの学習データとなって、未来の「知恵」を育てていくという「AI活用の新たな潮流」です。
私たちが提案した「シフトワークレフト」の考え方に、新しい可能性を見出し、多くの共感をいただけたことを大変嬉しく思います。おかげさまで、現在複数の企業さまと具体的な商談を進めております。
セミナー登壇

会期中、弊社社員がセミナーに登壇し、製造現場の課題解決に向けた具体的なヒントをご紹介しました。
- テーマ: 人手不足でも止まらない!”前倒し対応型”製造現場のつくり方
- 日時: 2025年7月11日(金) 11:10 – 11:30
- 内容: AIとARの活用で可能になる「前倒し対応型」のポイントを、実践的な視点で解説しました。

まとめと今後の展望
今回の出展を通じて、「シフトワークレフト」というコンセプトと、それを具現化する「CareAR」「GIDR.ai」の連携ソリューションが、製造業の抱える課題に対する有効な一手となり得ることを、多くの皆さまに直接お伝えすることができました。
今後は、本展示会でいただいた貴重なご意見やご要望を製品・サービス開発に活かすとともに、獲得したリードへの迅速なフォローアップを行ってまいります。
ご多忙の中、弊社ブースへ足をお運びくださった皆さま、誠にありがとうございました。この場をお借りして、心より御礼申し上げます。
