「ITSM」「ITサービスマネジメント」といった言葉を耳にする機会が増えてきました。「ITSMの意味がわかりにくい」「ITSMに取り組みたいが何からはじめるべき?」と感じることがあるかもしれません。
今回は、カスタマーサービスにおけるITSMとは何を意味しているか、効率的にITSMを進めるために自動化がなぜ大切なのか説明します。
ITサービスを管理する側も、お客さまも満足できる仕組みをつくるのに役立つ情報です。
米国をはじめ海外のITSMツールを15年間に渡りローカライズしてきたCBAが解説します。
ITSMとは
ITSM(Information Technology Service Management)とは、顧客のニーズに沿ったITサービスを提供する管理業務をしていくことです。
このITSMという用語は幅広く使用され、サービス設計や作成、顧客への提供やサポートまですべてを含んでいます。たとえばカスタマーサービスにおけるITSMには、モバイルアプリ、クラウドサービス、コンタクトセンターシステムなどの管理が含まれます。
カスタマーサービスの場合、管理業務に加え、お客さまの要望を取り入れながらITサービスを改善する業務も重要になります。
ITSM(ITサービスマネジメント)の基礎は自動化
自動化は、ITサービスマネジメントをより効率的にします。ITサービスの管理者とお客さまの両方の体験を向上させるのに欠かせないポイントです。
自動化を導入することは、カスタマーサービスの分野だけではなくIT業界全体にとって重要な目標です。
米国Canam Research社によるITSMの動向を調査したトレンドレポートでは、ITサービスマネジメントにおいて自動化への関心が高いことが明らかになっています。この調査の回答者(IT組織の責任者、管理者)の3分の1近くが、すでにITSMに自動化を利用しています。さらに43%が将来的に自動化を導入する予定です。
ITSMに自動化を導入するメリット
ITSMに自動化を導入するメリットは2つあります。
- ITサービスの管理業務が効率化される
- お客さまの体験が向上する
ITSMに自動化を導入することで、IT部門やITコールセンターの効率化が進みます。顧客対応やデータ分析などの時間を短縮できるのです。お客さまもスピーディに自分の問題を解決できるので顧客体験が向上します。
ITSMで自動化できる5つの業務
ITSMではどのような業務を自動化できるのでしょうか。ITSMトレンドレポートによると、コールセンターにおけるルーチンタスクを自動化していることがわかります。
カスタマーサービスの要であるコールセンター業務から自動化を取り入れているのです。
下のグラフは、コールセンターにおける定型業務の自動化が進んでいることを示しています。
米国のコールセンターで自動化されている業務の上位5つは以下のとおりです。
- パスワードのリセット
- エスカレーション
- 障害情報の通知
- インシデント情報の作成
- コールタイプの識別とルーティング
多くのコールセンターは、上記の業務を自動化することによって、ワークフローの合理化、効率性の向上、反復的なタスクのコスト削減、顧客の問題を迅速に解決、エンドユーザー・エクスペリエンスの向上を達成しています。
カスタマーサービスのITSMに自動化を導入したいときには、顧客とのタッチポイントが一番多く、反復作業の多いコールセンターから取り組んでいけるでしょう。
最後に
ITSMとは、お客さまが満足できるようなITサービスを改善しながら提供していくことです。カスタマーサービスにおいてITSMを実施する際には、自動化から取り組んでいけます。
とくにお客さまのサービス満足度向上に直結するコールセンターへ、まず自動化を導入してください。どの業務から自動化しようか迷うときには、パスワードのリセットなど反復作業から手を付けられるでしょう。
ITSMの自動化を推し進めることで、IT管理者の負担を減らし、お客さまの利用体験を快適なものにしていきましょう。
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ブライトパターンの特徴は3つあります。
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