2025年5月28日〜29日にマイドームおおさかで開催された「コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2025 in 大阪(第18回)」に出展しました。
当社ブースにお立ち寄りいただいた皆さま、本当にありがとうございました!
この記事では、イベント当日の様子やご来場者の関心事、業界の最新トレンドなどをレポートしていきます。
2024年11月21日・22日の2日間、東京で開催された『コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2024』は、記念すべき第25回を迎えました。最新のテクノロジーや業界トレンドが紹介され、参加者が現在と未来の顧客体験について考える、日本で唯一のコールセンター展示会です。今年は2日間で9,200名以上が来場しました。今回は、AI導入後のフェーズに焦点を当てられており、現場での具体的なAI活用方法が注目されていました。弊社のブースの概要を紹介していきます。https://youtu.be/bKabLsK0Adw?si=-V-6g812SjyDLgT6『コールセンター/... 顧客接点の未来がここに!『コールセンター/CRM デモ&コンファレンス 2024』第... - TPIJ by CBA |
展示内容
今回のイベントでは、コールセンター業務の「分析」「支援」「自動化」をステップアップさせるのに役立つAIソリューションを5つ紹介しました。
当社ブースで紹介した製品一覧:
- Bright Pattern(ブライトパターン): クラウド型AIコンタクトセンターシステム
- GIDR.ai(ガイダーエーアイ): 企業向け生成AIプラットフォーム
- Kotonami(コトナミ): オペレータ応対支援ツール
- Namitech(ナミテック): 音声認識・感情分析ソリューション
- CareAR(ケアエーアール): ARリモート支援プラットフォーム
「人とAIが協働する次世代のコンタクトセンター」をテーマに、実機デモを交えて具体的な業務改善のイメージをお伝えしました。
生成AIの急速な進化により、コールセンタービジネスは今、大きな転換期を迎えています。事実、AIを利用しているコールセンターの割合は、2023年の13%から、2024年には41%へと大きく伸長しています(参考:コールセンター白書2024)。近年、とくに注目されているのが「AIエージェント」の実用化です。今やAIエージェントの導入は、一部の先進企業だけではなく、業界全体に広がり始めているのです。では、AIエージェントはどのようにコールセンター業界の収益や市場の拡大につながるのでしょうか。その可能性を探っていきます。海外の... AIエージェントで広がる新しいカスタマーサポートの未来 - TPIJ by CBA |
来場者から寄せられた「現場のニーズ」
イベント期間中は、さまざまな業界の方々にお越しいただき、現場ならではのニーズを伺うことができました。以下、一部をご紹介します。
◯ 通信インフラ業界:
「今はチャットボットを運用しているが、ボイスボットを使ってみたい」
「ボイスボットで24時間365日対応を実現したい」
◯ テレマーケティング業界:
「一括査定サイトからの問い合わせに、数十秒以内で発信する要件をAIエージェントで完結させたい」
「電話・LINE・メールなどのチャネルを一元管理したい」
「通話要約をLINEで共有してみたい」
◯ 空調設備業界:
「今はFAQのナレッジを一般的なCMSで管理しているので、検索性が悪い。だから、自然言語検索やFAQ自動生成をしたい」
来場者の関心トレンド:注目は「AIエージェント」と「現場支援」
今回のイベントで浮き彫りになったのは、単なる自動化ではなく、現場に寄り添うAIの需要です。
主な関心トレンド:
- 会話データの利活用
文字起こし・感情分析・応対評価をAIエージェントで自動化し、ACW時間を短縮したり、オペレータの応対品質を向上させたりしていきたいという要望が多く聞かれました。 - SVやオペレータ支援の強化
「後からフィードバックするのではなく、リアルタイムでオペレータの応対支援をしたい」、「AIエージェントを新人教育へ活用したい」といった支援や教育の分野への関心も高い印象でした。 - FAQ・ナレッジの検索性改善
「厳密なキーワードでないと目的のナレッジを見つけられない」といった環境ではなく、自然文で検索すればすぐに見つけられるAI機能への期待値が高いとも感じられました。 - 業務自動化とチャネル統合
架電やLINE、メールをまとめて管理したいという要望が全体を通して多かった印象です。
音声認識ソリューションに対する「期待」と「日本語精度への慎重な目」が共存していることも、現場での実感として印象的でした。
コールセンターにおいて音声認識システムへの注目が高まっています。コールセンター白書2023によると「今後導入予定のITソリューション」の第1位が「音声認識システム」です。音声認識システムが注目を集める背景には何があるのでしょうか。ほぼ全てのコールセンターで活用されている「通話録音システム」だけでは、コールリーズンやお客さまの感情といった「お客様の声」が十分に分析できないことが一つの理由です。さらに、AI技術の発展により通話音声の認識率が従来よりも向上していることも別の理由として挙げられます。音声認識シ... 通録では「お客様の声」は聞けない!? 音声認識システムの導入が加速する理由 - TPIJ by CBA |
セミナー登壇:AIエージェントの未来を語るパネルディスカッション
弊社CDO(最高開発責任者)の堂園も、同イベント内のセミナー「コンタクトセンターに求められる『AIエージェント』の定義」にパネリストとして登壇。
AIエージェントの定義や活用シーンについて、モビルス様・パナソニック様・CXMコンサルティング様とともに議論しました。セミナーでは主に以下の3つのポイントが扱われました。
- 単なるチャットボットの延長ではなく、「自律的に行動するAI」への進化
- SVやオペレータの業務支援にとどまらず、業務フロー全体の自動化を目指す考え方
- プロンプトエンジニアリングからの解放
こうした視点が多くの来場者の共感を呼び、AIプラットフォーム「GIDR.ai」をはじめとする当社製品への興味にもつながりました。
「ドロイド」という言葉をご存知ですか?SF映画に出てくるAIを備えた機械で、銀河や別の惑星で人間や異星人の生活を支えます。ドロイドと言ったら真っ先に思い浮かぶのが、往年の名作スター・ウォーズシリーズで活躍する「迷」ドロイドコンビ、C-3POとR2-D2という方も多いのでは。C-3POとR2-D2は、主人公のルークやレイア、ハン・ソロなどの登場人物が直面する数々のピンチを協力して乗り越え、銀河の命運を左右する瞬間に幾度となく立ち会ってきた、シリーズ屈指の人気ドロイドです。C-3POは、600万を超える宇宙言語を自在に操るだけ... ドロイドがオペレータの隣に座る日ー2025年、CX戦略を成功に導く「AI対応性」とは? - TPIJ by CBA |
AIプラットフォーム「GIDR.ai」への反響
企業向けAIプラットフォーム「GIDR.ai」は、今回の展示で最も注目を集めた製品の一つとなりました。
通話内容の文字起こしや要約の自動化、FAQ生成、SV支援、センター全体の傾向分析といった多彩な機能を一つのプラットフォームで統合運用できる点が好評でした。
GIDR.aiは、単体での運用はもちろん、Bright Patternのようなコンタクトセンターシステムとの連携も可能です。
さらに、SalesforceやServiceNowといったCRMやITSMとも連携でき、既存システムにAI機能を追加する柔軟な運用が実現できます。とくに既存CRMやITSMへAI機能を追加させる際のコスト増を懸念される企業さまから高い評価をいただいているソリューションです。
今回の展示では2つの機能がとくに好評でした。
「要約・要点抽出の自動化機能」に対し、「業務効率化に直結する」「精度が思った以上」との声がありました。
RAGアーキテクチャの採用や、PDFの読み込みとチャンク化による「FAQ生成機能」に、IT業務従事者から高評価をいただきました。
一方で、「感情分析の精度や、使いどころにやや不安がある」といったご意見もいただいており、今後の改善に活かしていきます。
AIツールの導入を成果につなげるために必要な「AIツールの選び方」「業界で評価されている企業向けAIプラットフォーム製品5つ」を解説していきます。 PKSHAやDifyだけじゃない!?企業向けAIプラットフォーム比較5選 - GIDR.ai - 企業向けAIプラットフォーム |
その他の出展製品で評価されたポイント
AIコンタクトセンターシステム「Bright Pattern」では、オペレータの評価・指導を正確に行う新機能「AI QM Pro」と、最適なシフトや人材配置を自動予測する「WFM機能」が注目されました。
オペレータ応対支援システム「Kotonami」では、リアルタイムでの対応支援機能が高く評価され、新人教育やベテランのノウハウ継承における活用への期待が寄せられました。
音声認識システム「Namitech」は、業界最高精度のAI音声認識技術として、実際のデモで通話内容の文字起こし精度の高さをご確認いただきました。とくに日本語の理解力の高さや文脈に基づいた音声認識技術に驚かれる方が多く見受けられました。
ARプラットフォーム「CareAR」は、遠隔支援ソリューションとして、従来のコンタクトセンター業務の枠を超えた新しいカスタマーサポートの可能性について高く評価されました。
今回出展した製品群は、単独での活用はもちろん、お客さまの課題や業務フローに応じて組み合わせることで、より効果的な運用が可能です。
私たちCBAは、GIDR.ai、Bright Pattern、Namitechなど多彩なソリューションを最適に組み合わせ、丁寧なヒアリングと柔軟なチューニングを通じて、「現場力の向上」と「売上貢献」を実現していきます。
2025年4月17日、弊社株式会社コミュニケーションビジネスアヴェニュー(以下CBA)は「CBAビジネスイノベーションフォーラム」を開催しました。当日は、「見える、つながる、動き出す。AIxARエコシステムが支える業務革新の最前線」をテーマに、多くの皆さまにご参加いただき、活発な情報交換が行われました。本レポートでは、当日の各セッションの内容をダイジェストでお届けします。 オープニング:変化の起点としての課題認識フォーラムは弊社COOの小西による開会挨拶から始まりました。今回のテーマ「見える、つながる、動き出... CBAビジネスイノベーションフォーラム開催レポート:「見える、つながる、動き出す... - TPIJ by CBA |
PoC・デモをご希望の方へ
イベントでは、来場者限定でAIプラットフォーム「GIDR.ai」の無料PoCを提供し、多くの方が「実際に使ってみたい」「社内に持ち帰って検討したい」と関心を寄せてくださいました。
当社では、PoCや個別デモ、パートナー連携のご相談も随時受け付けております。
ご興味をお持ちいただいた方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
最後に
本イベントは盛況のうちに終了し、弊社としても多くの貴重なフィードバックと新たなビジネス機会を得ることができました。
人とAIが協働する次世代コンタクトセンターの実現に向けて、今回いただいたご意見やご要望を製品開発とサービス提供に活かしながら、引き続き業界の発展に貢献してまいります。