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スピード重視の新人育成!オペレータ支援システムおすすめ7選

コンタクトセンターが直面している深刻な課題は、慢性的なオペレータ不足です。オペレータ不足により、繁忙期には顧客に「電話が繋がらない」「たらい回しにされる」といったストレスを与えてしまい、顧客満足度の低下やLTV(顧客生涯価値)の減少が引き起こされています。

ストレスを抱えているのは顧客だけではありません。オペレータも大きなストレスを抱えています。

なぜなら、顧客は事前にFAQやSNSで情報を調べた上で、解決できなかった複雑な質問を持ち込んでくるため、高度な対応がオペレータに求められるからです。そのため、オペレータは適切な応対方法を見つけるのに苦心し、社内FAQやマニュアルの確認に多くの時間を費やします。とくに新人オペレータは、この調査に時間がかかる傾向があります。

さらに、オペレータ向けのナレッジベースは、更新が不十分であったり情報が多すぎたりするため、正確な回答を見つけることが困難になっています。結果として、顧客対応に長時間を要したり、案内の質が低下したりします。顧客の不満は高まり、オペレータ自身もフラストレーションを感じてしまうのです。

こうした課題に対して、最近注目されているのがAIを搭載したオペレータ支援システムです。最新のシステムは、新人オペレータでも円滑に顧客対応ができるよう、効果的にサポートしてくれます。今回は、オペレータ支援システムがコールセンターにもたらす具体的なメリットと、おすすめの製品7つについて詳しく解説していきます。

海外の最新コールセンターシステムやデジタル・コミュニケーションツールを、18年間にわたり日本市場へローカライズしてきた株式会社コミュニケーション・ビジネス・アヴェニューが解説します。

この記事が解決するお悩み

新人の独り立ちに時間がかかる

ベテランと新人の応対品質を一定にしたい

対応時間を短縮させたい

 

「コールセンターとコミュニケーション技術の「今」を伝える」というポリシーに則り、コールセンターやCXにまつわる最新情報・トレンドを国内外から広くお伝えしている当ブログですが、今回は「ナレッジマネジメント」にフォーカスします。「ナレッジマネジメント」という用語、耳にされることも多いかもしれません。そもそも何のことを意味しているのか確認しておきましょう。海外の最新コールセンターシステムやデジタル・コミュニケーションツールを、16年間にわたり日本市場へローカライズしてきた株式会社コミュニケーション・ビ...
コンタクトセンター向けナレッジマネジメントのススメ - TPIJ by CBA

 

 

オペレータ支援システムって何?

オペレータ支援システムは、オペレータがスムーズに応対業務を行えるようサポートしてくれるシステムです。主に以下の特徴を備えています。

高い顧客満足度を実現させるためには、「自己解決率の向上」が重要となります。そのため、顧客の自己解決を促すことを目的として、FAQの整備やボットが活用されてきました。自己解決ツールの導入と整備が進み、効果を実感したり成功事例が出てきたりする一方で、新たな課題も表出しています。それは、「電話対応の高度化、複雑化」という現象です。この記事では、コールセンターに立ちはだかる新たな課題に注目します。今後のさらなる複雑化を見据えた対策として、AIによるナレッジマネジメントについて解説し、最後にはおすすめのナレ...
高度な質問にもう対応できない!コールセンターを助けるナレッジツール5選 - TPIJ by CBA

オペレータ支援システムのメリット

オペレータ支援システムは、応対業務を効率化させ、顧客体験(CX)を向上させていきます。次に挙げる3つのメリットがあります。

顧客体験(CX)の向上:スピーディな回答が可能になり、新人とベテランの応対品質が均一化されていきます。顧客満足度の向上、LTVが向上し、利益を創出していきます。

FAQ検索の効率化による生産性向上:AIがFAQをレコメンドするため、オペレータがFAQを手動で探す時間を大幅に削減できます。応対スピードが向上し、平均処理時間(AHT)が短縮されます。

人件費の抑制:生産性が上がることでオペレータ1人あたりの対応件数が増え、コスト効率が向上します。

コールセンターにおけるナレッジ共有は必須と考えられています。なぜでしょうか。コールセンターでは、「トークスクリプト」や「マニュアル」を見ながら顧客対応をすることが日々行われています。つまりコールセンターには、「応対フローの見える化がしやすい」「PDCAを回しやすい」環境があるのです。そのため、コールセンターではナレッジマネジメントの効果が出やすいといわれています。しかし、ナレッジマネジメントの運用をスタートさせたり、継続させたりすることは簡単ではありません。今回は、コールセンターのナレッジ共有が...
コールセンターのナレッジ共有が重要な理由|生成AIを使った運用法を解説 - TPIJ by CBA

オペレータ支援システムを導入すべきコールセンターの特徴

どのようなコールセンターにオペレータ支援システムはおすすめでしょうか。以下の特徴に当てはまるコールセンターは導入を積極的に検討してみましょう。

新人オペレータが多い:座席数が多いコールセンターや、在籍しているオペレータの数が多いBPOはシステムの恩恵を受けやすいでしょう。新人がFAQの場所を把握できなくて対応に時間がかかる場合、FAQレコメンド機能が威力を発揮します。

保留時間が長い:サービス内容が複雑な保険や銀行関係のコールセンターは保留時間が長くなりがちです。保留時間が短縮することにより、顧客満足度が向上していきます。

FAQが膨大に存在する:通信事業など常にサービスが追加されていくような業界にオペレータ支援システムはおすすめです。大量の情報を瞬時に検索できるため、対応の正確性とスピードが改善されます。

アウトバウンド業務がメイン:エースオペレータの「勝ちパターン」であるスクリプトをすべてのオペレータと共有できます。

導入をおすすめしないコールセンターとは

「システムを導入しても利用が定着しないのではないか」と心配になるかもしれません。オペレータ支援システムの導入をおすすめしないコールセンターの特徴もありますので紹介しておきます。

ベテランオペレータの割合が高い:新人オペレータが少ない場合、FAQ検索にかける時間が全体としてわずかであり、システムの恩恵が限定されます。ベテランオペレータはFAQ検索にほとんど時間を費やさないため、システムの活用効果が低くなるでしょう。

サービス内容がシンプル:扱っているサービス数が少なかったり、内容がシンプルであったりすると既存の社内FAQやマニュアルで対応できるので効果は限定的となります。

トークスクリプト・FAQの整備が不十分:オペレータ支援システムはすでにあるトークスクリプトやFAQを活用します。そのため、ソースになる情報がある程度揃っていないとシステムを効率的に運用できません。

今や多くのコールセンターにおいて、AI導入だけでなくAIの本格活用が進められています。AI導入の効果を実感できたり、データとして効果が可視化されたりする場面が増えたのではないでしょうか。一方で、「さらにAIを活用したい」「最大限のメリットを享受したい」という願いも強まっています。この記事では、「AI導入効果で得られた時間」に注目して、これまでとは異なるAI活用の側面を解説していきます。創出できた時間の3つの活用法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。海外の最新コールセンターシステムやデジタル・コミュニケ...
AI活用で従業員満足度UP|創出された時間の使い道3選 - TPIJ by CBA

オペレータ支援システム選びで失敗しないためのポイント

オペレータ支援システム選びで失敗しないためには、「本当にオペレータのためになる機能があるか」「現場での運用がしやすい製品か」をチェックすることが大切です。以下に挙げる機能や特徴があるかどうかを比較検討してください。

AIによるリアルタイム支援

オペレータの応対をAIがモニタリングし、顧客の発言に合わせて瞬時に提案してくれたり(ショートテールサジェスト)、会話の文脈を分析して会話の方向性を教えてくれたり(ロングテールサジェスト)する製品は使い勝手がよいです。

スマートチェックリストの有無

AIが応対内容をリアルタイムで解析し、チェックリストにある項目をオペレータが案内したか確認してくれる機能です。シンプルな手法ですが、視認性が高く、オペレータの応対品質を向上させます。

ナレッジ共有のしやすさ

これまでコールセンターが蓄積してきたトークスクリプトやマニュアルを活かしやすいシステムかどうかを確認しましょう。導入時だけトークスクリプトを担当者が一生懸命に登録し、あとは放置されるシステムがときどきあります。現場にいるオペレータやSVがこまめに成功した応答例を登録できるような製品を選んでください。

SIP RECに対応している

業界標準の通話録音プロトコルであるSIP REC(Session Initiation Protocol Recording)に対応している製品なら、さまざまな製品との互換性が確保されます。SBC(セッションボーダーコントローラ)やPBXにそのまま接続可能なため、コールセンターへの導入が簡単になります。

現場での運用のしやすさ

AIを搭載している製品は万能ではありません。人間がAIをトレーニングしたり、AIの作業プロセスの途中に人間が入ったりすることでAIは有効に働きます。そのためには現場で運用しやすいシステムでなければなりません。AIのサジェストが間違っているときにすぐに現場のオペレータが修正したり、新しいスクリプトを学習させたりできるような仕組みの製品を選びましょう。

前回の記事で注目したように、現代のカスタマーサービスにおいて、コンタクトセンターを含む顧客接点においては顧客の期待が高まっており、24時間対応や即時対応、チャネルをシームレスにまたいだ対応が当たり前になっています。そうした背景において、労働力の確保やコスト節約といった課題がこれまでになく大きく企業にのしかかっています。そこで注目されているのがAI技術です。AIは、反復的な業務の自動化やデータ分析で大きな力を発揮しています。たとえば、データ入力やスケジュール管理といったルーティン業務をAIがこなすよう...
AIと人間(Part 2):ヒューマン・イン・ザ・ループで築く、顧客接点の新時代 - TPIJ by CBA

使いやすいオペレータ支援システム7選

実際にユーザーから使いやすいと評判があったり、業界で評価されたりしている製品7つを紹介していきます。

1. Kotonami

特徴

機能

こんなコールセンターにおすすめ

2. PKSHA Speech Insight

特徴

機能

こんなコールセンターにおすすめ

3. ForeSight Voice Mining Cloud

特徴

機能

こんなコールセンターにおすすめ

4. AI Dig

特徴

機能

こんなコールセンターにおすすめ

動画

5. Enour CallAssistant

特徴

機能

こんなコールセンターにおすすめ

6. QuickQA

特徴

機能

こんなコールセンターにおすすめ

7. MooA

特徴

機能

こんなコールセンターにおすすめ

動画

最後に

オペレータの育成期間を短縮するためには、オペレータ支援システムが非常に効果的です。このシステムでは、AIが適切なFAQを提案し、応対漏れを防ぐチェックリストを活用することができます。

管理者の願いは、「オペレータにナレッジ探しのストレスをかけたくない」「SVの新人サポート業務を軽減したい」というものです。オペレータ支援システムを活用することで、これらの課題を解決できます。

その結果、オペレータやSVに業務の余裕が生まれ、回答スピードと応対品質が向上していきます。これにより、顧客満足度も上昇し、顧客は継続的にサービスを利用するようになります。結果として、顧客の生涯価値(LTV)が伸び、コールセンターの収益創出にもつながるのです。

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