Teamsは2021年の4月時点で、デイリーアクティブユーザー数が1億4500万人です。1年前の2020年4月のユーザー数が7500万人だったことを考えると急激にユーザー数が増えています。

グローバル企業はTeamsユーザーが増えている状況を受け、Teamsのライブイベント機能を使った大規模な社内ミーティングや社外イベントを行っています。
しかし「ライブイベント機能を試してみたいけど本当に効果があるの?」「どんなプログラムを実施したらよいかイメージできない」と思われるかもしれません。
今回はTeamsを使った大規模ライブイベントを実施する効果、実際に行われた企画例などを検証していきます。記事の最後には、大規模ライブイベントの注意点も書いているので参考にしてください。

Teamsのライブイベント機能とは

最初に、Teamsのライブイベント機能について簡単に説明しておきます。
ライブイベント機能とは、大多数の参加者にストリーミン配信が行える機能のことです。いわば規模の大きなウェビナーができる機能です。

Teamsを使ったビデオ会議と同じではないか、と感じるかもしれませんが、いくつかの点が違います。
ビデオ会議の参加者上限は300名までですが、ライブイベント機能は10,000人までです。またビデオ会議は双方向の通話が可能ですが、ライブイベント機能は発信者から一方通行の配信機能となっています。

ライブイベント機能のメリット

Teamsのライブイベント機能を使うメリットは3つあります。

  • 簡単に始められる
  • 同時に10,000人の参加が可能
  • Q&A機能

それぞれのメリットを見ていきましょう。

簡単に始められる

ライブイベント機能は、普段の業務で使用するTeamsですぐに始められます。わざわざウェビナーや動画配信用に別のツールを設定する必要がありません。Teamsの予定表タブを使って簡単に始められるのがメリットです。

イベントの始め方はいたって簡単です。「予定表」へ入った後、「新しい会議」、そして「ライブイベント」を選び、開始する時間やタイトルを設定するだけです。
参加者を指定する「ライブイベントのアクセス許可」では、社内だけのイベントなら「組織全体」、社外関係者も参加するイベントなら「パブリック」を選んでください。

同時に10,000人の参加が可能

Teamsのライブイベントには10,000人が同時に参加可能です。最大で4時間続けてイベントを実施していけます。
参加者はPCに加え、タブレットやスマートフォンで視聴できます。アクセス許可を「パブリック」をにしたイベントでは、ライブイベントのリンクを送付すれば誰でも簡単に参加できるのも魅力です。

Q&A機能

Q&A機能を使えば、参加者はイベントの主催者へ質問できます。ライブイベントは一方通行のストリーミング配信ですが、Q&A機能を使用することで双方向のコミュニケーションが可能になるといえるでしょう。

参加者はQ&A機能を通し、主催者へ気になる点や不明な点をリアルタイムに質問できます。
匿名で質問ができるため、気軽に発言できます。「こんな質問したら恥ずかしい」と考えなくても匿名なので積極的に質問できるでしょう。
匿名の場合はライブイベントの主催者であっても、誰が質問をしたのかわからないので、参加者に積極的にQ&A機能を使うことをすすめてください。

Teamsの大規模ライブイベントをする効果とは?

主催者のメッセージを10,000人の参加者へ同時配信しつつ、参加者の質問をきちんとフォローできるライブイベント機能。実際に社内で使ってみると、どんな効果があるのでしょうか。
すでにストリーミング配信をしている企業を参考にしながら、大規模ライブイベントの効果を検証してみましょう。

効果1: 全社員とコンセプトを共有できる

世界中に拠点を持つグローバル企業は、ストリーミング配信をすることで、会社や製品のコンセプトを全社員と共有しています。
企業組織と市場が拡大していけば行くほど、各拠点が連携してビジネスを進めていくのが難しくなるものです。経営トップのメッセージや指示が届かずに、各国の拠点で足並みが崩れるといったトラブルが発生することもあります。

しかしTeamsのライブイベント機能を使って会社のコンセプトを共有できる仕組みを作っておけば、市場や組織がどれだけ拡大し、複雑化しても同じ価値観を共有しながらビジネスを進めていけます。
ライブイベント機能を使い、トップのメッセージ、会社の戦略方針を共有することができるのです。

もちろん社内のホームページや社内報で情報の共有はできます。しかし動画コンテンツのほうが、誰がどのように話しているかがはっきりわかるため、社員の思いにダイレクトに響くでしょう。
発信者の熱意が伝わる映像、エモーショナルなBGM、説明動画などを使って会社のメッセージを微妙なニュアンスも含めて細かく伝えていけます。CEOが直接語りかけることで、社員のモチベーションが向上することも期待できます。

ライブイベント後、配信した動画をTeamsのStream機能を使って全社員と共有し、自由に閲覧できるようにしている企業もあります。

効果2: 顧客とのエンゲージメントを高められる

国内外にいる顧客に向けて、ブランディングに関係する動画コンテンツを発信し、エンゲージメントを高めていけます。あるリサーチでは、ライブ配信の方が、エンゲージメントが高いと感じる人が多いとの結果が出ています。

すでにストリーミング配信を活用している企業の中には、世界中にいる顧客へ新製品のお披露目をする際、新たな広告を展開するタイミングでオンラインイベントを行っています。
ストリーミング配信は、販売促進活動や製品説明にも有効な方法です。ブランディングやリードへの導線など、マーケティングの手法として活用している企業もあります。

効果3: ビジネスパートナーとの情報共有

国内外にいるビジネスパートナーとのエンゲージメントも高めるのにストリーミング配信は有効です。
現在は新たなビジネスを実現するため、自社だけでなく社外の技術や経験が必要になります。一つの製品を開発するために自社だけでなく、複数のパートナー企業や研究所と開発を進めていかなければなりません。
Teamsのライブイベント機能を活用することで、ビジネスのパートナーと効果的に戦略方針や価値観を共有していけるでしょう。

効果4: 社内トレーニングに有効

ライブイベント機能を社内トレーニングに活用していけます。新入社員へのインターナルトレーニングの様子を生配信することで、一回の講義に参加できる人の人数を大幅に増やせます

ライブイベントで社内トレーニングをライブ配信する最大のメリットは、情報が最新であるということです。録画は収録された瞬間から内容はすでに古くなっていきますが、ライブはその時点で一番新しい情報を参加者へ伝えられます。
最新の事例を提示したり、今日起きた案件を議題に出して検証したりできます。

Q&A機能を使って、参加者からの質問を取り上げながらライブ感のあるトレーニングをすることも可能です。受講生はリモート研修であったとしても、集中してトレーニングに参加できるでしょう。

ライブイベントによるトレーニングは、実施後にTeams Streamにストックして活用し続けられます。一度行った講習を録画コンテンツにして保管しておきましょう。
録画したコンテンツを後から見れるようにしておけば、時差があって参加できなかった海外の社員も、もれなくトレーニングを受けられます。すでに参加した社員であっても、復習したいときに過去のコンテンツを参照しやすくなります。
特に安全トレーニングなどは、何度も見直すことで社内に浸透していけますから録画コンテンツ向きとも言えるでしょう。

すでに実施したトレーニング動画をストックしておくことは、教育する側にとってもメリットがあります。過去の講習メニューを検証し、次回コンテンツをよりよいものへブラッシュアップしていけるからです。
HRコンプライアンスに配慮した編集ができますし、海外の拠点ごとにレクチャー内容を細かく調整したコンテンツをアップできます。

効果5: コスト削減が可能

ストリーミング配信のプラットフォームをTeamsのライブイベントへ統一することで、コスト削減を実現できます。

一昔前はインターナルコミュニケーションのために、衛星放送を使っていた企業がありましたが、自前のインフラを持って管理していくには莫大なコストが掛かります。
またクラウドを利用したプラットフォームを使うにしても、毎回違うプラットフォームから発信すると、どうしてもその都度オペレーションコストがかかります。毎回使用するプラットフォームが異なるので、社内での経験値が上がりません。
オンラインイベントをするたびに、制作や運用を社外へ委託することになり、余分なコストと時間がかかってしまいます。

しかし毎回同じプラットフォームを活用することで、動画制作からアップロードまでの手順を効率化できます。制作手順を簡略化させ、運用を簡単にできます。
社内の動画制作チームが経験を積んでいけるので、コンテンツ制作のすべてを自分たちで行なえます。結果として制作と運用コストを大幅に削減できるのです。

Teamsライブイベントの企画例が知りたい

Teamsのライブイベント機能は、ストリーミング配信によって情報共有をグローバルにできるツールです。
「ライブイベント機能を使って大規模ミーティングをしてみたいけれど、とりあえず何をしたらよいのだろう」と思われるかもしれません。
ストリーミング配信を活用している国内の企業が、実際に行っている企画例をいくつか紹介します。

  • 経営計画の説明動画
  • 創業記念日イベント
  • 社内ニュース
  • 各国の社員のVLOG
  • 新CMのお披露目
  • 新製品の手順説明

年間の経営計画を発表するタイミングや、創業記念のときに動画配信イベントを行うことができるでしょう。全社で戦略の理解を深めたり、会社の精神を共有したりしている事例も見られます。
ある企業は、社内ニュースを海外拠点の言語に合わせて発信しています。

中には社員がスマートフォンを使って撮影し、VLOGを配信しているケースもありました。各国の社員の生活の様子、進行しているプロジェクトの様子を撮影して配信しているのです。社内のエンゲージメントを高める良い施策であると言えるでしょう。

新CMのお披露目新製品の手順説明といったマーケティング重視のライブイベントを行って成功している事例もあります。

Teamsのライブイベント機能は、海外に点在する社員、顧客、ビジネスパートナーとのエンゲージメントを高めてくれるツールです。関係者全員が参加して、同じビジョンを共有できるような企画を考えていきたいですね。

大規模ライブイベントをする際の注意点

大規模ライブイベントをする際の注意点は、ネットワークの帯域不足です。
ライブイベントを行っている間はネットワーク帯域の確保が不可欠です。帯域に余裕がないとビデオの品質が落ちますし、音声だけが優先されて配信されてしまうことになります。せっかく動画配信しているのに、動画のメリットを活かしきれなくなってしまうのです。

Teamsのライブイベント機能では、どれほどの帯域が必要なのでしょうか。
参考情報として、HD グループビデオ通話 (1080 p の画面で 540 p のビデオ)なら、帯域は上が1Mbps、下が2Mbpsが推奨されています。
さらに、Teams Streamであれば720pで1.7Mbps、オンデマンドであれば720pで1.6Mbpsが必要というデータもあります。つまり1000人が同時に視聴すると、2G弱の帯域が必要になることがわかります。
海外の拠点によっては、この帯域条件を満たせないことがあるので気をつけてください。

別の注意点は、受信側の条件によって動画配信がブロックされてしまうことです。インターネット接続で動画閲覧をする場合に、プロキシやファイアウォールといった壁に阻まれて視聴できない人が出てきます。

(帯域の問題を解決する方法については「Teamsライブイベントの帯域不足を解消する方法|eCDNならRamp」をご覧ください)

最後に

Teamsの大規模ライブイベントを実施する効果は、世界の全社員と「企業理念」や「価値観」を共有できることです。世界に点在する顧客やビジネスパートナーとのエンゲージメントを高めていける効果があります。
さらに社内トレーニングを効果的に行うために活用している企業や、ストリーミング配信を使って動画施策のオペレーションコストを削減した企業の事例もあります。
これからライブイベント機能を使った施策を考えていくときには、記事で紹介した企画例を参考にしてみてください。
Teamsのライブイベント機能を活用して、ビジネスのグローバル展開を推し進めていきましょう。