2021年4月にデジタルヒューマンの最新版がUneeQ社からリリースされました。
新しいデジタルヒューマンの製品情報と、この最先端AI技術がコロナ禍における社会のニーズをどう満たすかについて解説していきます。
UneeQ社が提供するデジタルヒューマンの最新AIはアインシュタイン?
2021年4月14日にニュージーランドと米国に拠点を置くデジタルヒューマン企業UneeQ社は、同社のコンパニオンシリーズの新製品として、デジタルアインシュタイン(DigitalEinstein)を発表しました。UneeQ社とヘブライ大学が協力し、世界で最も有名な物理学者アルバート・アインシュタインのデジタルヒューマンが制作されました。
デジタルアインシュタインと話せる専用サイトはこちら
https://einstein.digitalhumans.com/?_ga=2.119194441.1983772674.1620884733-1258371152.1620884733
デジタルヒューマンが扮したアインシュタインは、実際の人物がその場にいるかのような外見と声で話しかけてきます(現在は英語版のみ)。
同社のマーケティング部門シニア副社長DarylReva氏は、「計算知能ツールのWolfram Researchが、デジタルヒューマンの脳を構成する自然言語エンジンと知識ベースに貢献している」と語りました。
デジタルアインシュタインはオープンエンドチャット用に開発されていないため、多岐にわたる質問に答えることはできませんが、彼自身の生活や相対性理論など特定の分野の質問には自然に答えられます。
たとえば、「なんでボサボサの髪なんですか」という質問すると、「髪をとかしたり服装を整えたりすることより大切なことがあったんです」と学者らしい返答してくれます。
現時点でのデジタルアインシュタインは対応できる質問の種類が限定されており、答えの内容も短く、必ずしも深みのあるものとは言えません。
しかし対話をしているときのアインシュタインの表情、肌の質感は非常に精度が高くて驚かされます。
リアルな顔の生成は、UneeQ社のデジタルヒューマン製品に見られる優れた特徴と言えるでしょう。
アインシュタインのデジタルヒューマンが教えてくれるAI技術の可能性
アインシュタインのデジタルヒューマンは、AI技術の未来を目の前で実現してくれています。
デジタルヒューマンとコミュニケーションを取ることができ、感情のやりとりをすることが可能なのです。
UneeQ社が製作するデジタルヒューマンは導入企業の顧客と自然な会話を行えます。
なぜなら、UneeQ社はクライアント企業がすでに使用している自然言語処理エンジンを、デジタルヒューマンのフロントエンドに搭載することができるからです。
MicrosoftやAmazonのクラウドサービスとして提供されている自然言語処理エンジンを搭載することも可能です。結果として、導入企業のカスタマーサービスやチャットインタラクションにおいて、顧客と自然な会話をし、効率的な対応をしていけるのです。
デジタルヒューマンがコミュニケーションを取れる範囲はまだ限られていますが、AI技術によって会話の経験を積めば積むほど学習し、より精度の高い返答ができるよう成長していきます。
デジタルヒューマンはコロナ禍の接客ニーズを満たすのか
コロナ禍では「不要不急の外出」、「ソーシャルディスタンスを取ること」が強調され、孤立しがちな人が増えてきました。社会的接触の機会が減少した人たちに、温もりのあるサービスを提供することは各企業の目指すところです。
注目したいのは、デジタルヒューマンはAIでありながら温かみのある表情で顧客対応をしてくれることです。本物の人間のように、こちらの感情に合わせて繊細に表情を変えながら会話をしてくれます。
人間味のある表情、感情のこもったコミュニケーションは、コロナ禍における今の社会に大いに必要とされているものです。
孤立しがちな人たちに、デジタルヒューマンは友情や共感を提供することが可能です。今後、セルフレジが導入されているスーパーやコンビニなどで、人間のような対話や接客ができるデジタルヒューマンが活躍する日が近いかもしれません。
アインシュタインのような個性のある親しみ深いデジタルヒューマンが、導入企業のイメージに合うキャラクターへとカスタマイズされ、ユニークな性格の企業広報として、また親しみ深いホテルのフロントとして活躍するシーンをイメージすることもできるでしょう。
UneeQ社のDarylReva氏は、「今後アインシュタインのようなデジタルヒューマンが、健康や福祉といった分野で有用なアプリケーションになると信じている」と語っています。
まとめ
- UneeQ社はアインシュタイン版のデジタルヒューマンをリリースしました。
- デジタルアインシュタインには、繊細な表情と自然な会話をする能力といった特徴があります。
- 自然言語処理エンジンの汎用性やAIの学習機能を考えると、今後カスタマーサービスの様々なシーンで利用されていくと予想されます。
- 人間味のある接客は社会的接触が少なくなるコロナ禍で大いに必要とされているサービスです。
すでに製品化が始まっているデジタルヒューマンはカスタマーサポートだけでなく、健康や福祉といった社会の基盤に有用なツールであると言えるでしょう。
参考URL: https://www.fastcompany.com/90624412/einstein-bot-uneeq
デジタルヒューマンについてのお問い合わせはこちらから>>専用サイト https://digitalhuman.cba-japan.com/